「財務省 vs 経産省」との代理戦争で「電力会社 vs 保安院」という構図が垣間見える「やらせ報道」!

「保安院やらせ問題」で楽天ソーシャルニュースに次のように投稿した。

≪佐賀県の古川康知事が、国主催の説明番組(6月26日)の5日前に九電副社長(当時)らと会談し、「再稼働容認の意見を経済界からもっと出すべきだ」と働き掛けていたことが30日分かった。≫

とのこと。

ただ、最近のこの手のニュースは、客観的に見るのが大事だと思う。

保安院、やらせ質問を中部電に依頼 プルサーマルのシンポ

保安院による四国電力への「やらせ依頼」問題

保安院「やらせ」依頼、中部電は拒否 浜岡原発シンポ

などは、「電力会社の経産省に対する逆襲」という目で見ると、また別の視点・視座が見えてくる気がする。

電力会社の背後には財務省がいて、財務省VS経産省との全面戦争が始まったのではないか。



そしてその関連で次のようにツイートした。

≪保安院ヤラセ問題で、電力各社から一斉に「保安院から指示された」と暴露されているが、周辺にかなり腐臭が漂い胡散臭い。「原発国有化」や「発送電分離」など、「財務省VS経産省」との代理戦争で「電力会社VS保安院」という構図が垣間見えるが・・・。≫



まあ、「客観的に見る」というよりも、「まず疑ってかかる」のほうが正解だろう。

次々と保安院による「やらせ」が明らかになってはいるが、根っこには玄海原発の説明会で九電が動いたように電力会社による「やらせ」が一番の問題ではなかっただろうか。

いつの間にか保安院にその矛先が移っている。

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だから、次のように解体論まで出てきた。

(今日は引用が多いので軽く斜め読みで…)

“保安院は早急に解体すべき”
(NHK7月29日 18時53分)
浜岡原子力発電所がある静岡県御前崎市で4年前に国が開いた原子力関連のシンポジウムを巡り、中部電力は、経済産業省の原子力安全・保安院から事前に、地元の人に賛成側の質問をしてもらうよう、いわゆる「やらせ」の依頼を受けていたことを明らかにしました。原子力政策に詳しい九州大学副学長の吉岡斉教授は「電力会社ばかりでなく、政府まで関わっていたことが分かり、ここまできたかという気がした。国民に対して責任を負う組織が片方に加担するのは、やってはいけないことで、許されないことだ」と厳しく批判しました。また、問題が起きた背景について、「経済産業省は原子力発電を推進するという価値観を持っていて、その役所に規制する役割を果たすはずの原子力安全・保安院も入り、推進と規制が一緒になっていたということが根本的な原因だと思う」と指摘しました。そのうえで「保安院は早急に解体し、新たに作る規制機関では、これまで推進に関わった人を除き、規制に専念する機関として独立させるべきだ」と話しています。



保安院やらせ 今のままなら解体せよ
(東京新聞・社説 2011年7月30日)

 原発を監視する立場の保安院のやらせ指示が明るみに出た。電力会社が民意を捏造(ねつぞう)しようとしたやらせメールより悪質だ。国民を裏切る保安院の指示は、原発の規制と検証を放棄する行為だ。
 いったい、どれだけのやらせや捏造があったのだろうか。
 国民が原発の安全性をこの目、この耳で確認するためのシンポジウムの信頼性に、またもや大きな疑問符がついた。
 経済産業省原子力安全・保安院が二〇〇七年八月、中部電力浜岡原発のプルサーマル発電に関するシンポで、参加者の動員や原発に肯定的な発言を依頼していたことが明るみに出た。
 中電は、「自社のシンポに空席が目立つのは適切ではない」との理由で、浜岡原発の社員や地元住民に動員をかけたことは認めた。地元住民にとって、命や生活に重大な影響をおよぼす原発についてのシンポだ。中電が保安院の動員要請に応じた背景には、反対派ばかりが集まり、紛糾や混乱が表面化しては困るという企業の論理の優先がなかっただろうか。
 それより悪質なのは、安全性を監督する官庁が、住民に賛成か中立の立場でやらせ質問するよう、中電に口頭で求めたことだ。いったん発言文案を作成した中電は、コンプライアンス(法令順守)上の問題があると判断し、やらせ質問はやめた。シンポの信頼性確保に、最低限のモラルは守った。四国電力は地域住民らに例文を示して質問を依頼していた。
 中電が当初、作成した文案は「化石資源は何年持つのか」といった、あからさまに原発を推進する内容だった。
 実際のシンポでは、原発の安全性やプルサーマルに否定的な意見ばかりが出たという。国が許可したプルサーマル計画に理解を求めるシンポなのだから、安全性に不安を抱く人たちの懸念に丁寧に答えてこそ意義がある。
 原子力を規制する側の官庁が原発推進に積極的に加担していたとは言語道断。それなのに、保安院幹部は「要請を把握していない」と木で鼻をくくった態度だ。原発事故発生後の情報公開の透明性の低さもひどく、国民の不信は募るばかりだ。
 原発推進側の資源エネルギー庁と規制側の保安院が経済産業省に同居する問題点はかねて指摘される。原発事故担当相は来春の保安院分離の考えを示した。今のままの保安院ならいらない。即刻、結論を出してほしい。



保安院解体は、もちろん大賛成であるが、それにしても九電から東電に行くはずの追及の矢がいつの間にか保安院にいってしまったのが解せないし、納得できない。

財務省と経産省の代理戦争と思えたのは、先週の週刊ポストの覆面官僚座談会で、経産省としては原発の国有化に傾斜しているとのことで、そのほうが管理しやすいと踏んでいるが、財務省とすれば、将来的な国が抱える損害賠償金は莫大で、とても財政が厳しい中で余分な金は出せない、という水面下での争いになっているということだった。

経産省とすれば、原発輸出も整いつつあり、少なくとも今の幹部は原発推進で突き進むしかないとの思惑であるようだ。

今のままだと完全に「脱原発」「減原発」で東電もろともお陀仏になりかねない。そこで出てきたのが電力会社から原発を取り上げ、国有化して管理するというもので、この線は経産省がひそかに狙っているとのこと。

今回の保安院やらせ問題は、電力会社が自らの責任回避のために、保安院をスケープゴートとして責任を押し付け世論の目くらましを図っているとしか思えない。

ただし東電と経産省においても、持ちつ持たれつの関係は続くので、今はジャブの応酬といったところか。


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2週間前のポストで一回目の覆面座談会で次のように書いている。

経産官僚「上層部は原発再稼働を優先課題にしている」と証言
(週刊ポスト2011年7月22・29日号)

ジャーナリスト・武冨薫氏の司会&レポートによる本誌伝統企画「覆面官僚座談会」。呼びかけに応えた官僚(経産省ベテランA氏、財務省中堅B氏、総務省ベテランC氏)が、「脱原発」について仰天の証言をする。
 * * *
――菅首相は、玄海原発の再稼働問題でも土壇場で逃げ、急に「ストレステストをやる」と言い出した。
総務C:経産省は松永和夫・次官以下、全省あげて九州電力の玄海原発の再稼働を働きかけ、地元の賛成を得て、県知事の同意を取り付ける寸前までいった。あとは総理が知事と会談し、安全を保証するセレモニーだけになっていたのに、総理は会おうとしなかった。
経産A:いいたいことはいろいろあるが、今の上層部が原発再稼働を優先課題にしていることは認めます。望月晴文・前次官と松永次官のラインはエネルギー畑の出身で東電、電力業界と親密だ。省内には10年前のトラウマも残っている。
――トラウマとは?
経産A:1999年頃、省内で電力自由化を進めるべきだという改革論が勢いを持った。それに対して東電は政治力を使って反撃してきた。わが省は財界を味方につけている時は政治力を発揮できるが、そうでないと脆い。最後は改革派が総崩れになった。その後の東電の報復はすさまじかった。自由化推進派だった部長は、将来の長官ポストが約束されていたのに、局長を1年やっただけで退官に追い込まれた。その部下も地方に飛ばされた。時の次官は改革派と見られていたが、最後は白旗を揚げて、「改革はいいが、命あってのものだ。自分の身は自分で守れ」と言い残して天下った。これで電力改革を唱える官僚はほとんど消えて、出世したのは自由化反対派ばかりだ。
財務B:経産省も被害者ってこと? やっぱり悪の黒幕は東電だと?
経産A:そこまではいわないが、わが省内でも不満や異論はあるということ。



経産省にすれば、このトラウマが今ひしひしとデジャブのように蘇ってきているのではないだろうか。

以前のサピオの記事でも電力会社と経産省の熾烈な争いが垣間見える。


原発賠償のため官僚たちが練る秘策 柏崎刈羽原発を売却する
(SAPIO 2011年6月29日号)

巨額の原発事故賠償金をどう捻出するか。東電は資産売却を進めているが、そんななか、霞が関でウルトラCが練られていた。ジャーナリストの須田慎一郎氏が報告する。
 * * *
 6月1日、経済産業省は産業構造審議会の産業競争力部会(部会長・伊藤元重東大大学院教授)に対して発電・送電部門の分離について検討課題として扱うよう指示を出した。
「発送電分離については絶対に認められない。議論することすらとんでもない」(西日本をエリアとする電力会社首脳)という言葉からもわかるように、電力業界にとってこのテーマはタブー中のタブーと言っていい。
 加えて電力業界と表裏一体の関係にある経産省もこの問題に対しては極めて消極的な対応に終始してきた経緯がある。それだけに前述したような経産省の動きは、ある種の驚きをもって受け止められたのだ。
「本音の部分では、電力業界とベッタリの松永和夫次官は、ハナから発送電分離なんてやるつもりはありません。ところが菅総理が、唐突に発送電分離を言い出したために、そうした“指示”を出さざるを得なかったのです」(経産省中枢幹部)
 しかしこの形式的とも言える“指示”は経産省内で思わぬ波紋を呼んでいる。
「経産省内部にも、発送電分離を中核とする電力自由化を積極的に推進すべき、とする改革派の官僚が少なからずいるのです。そうした改革派官僚にとっては、今回の東電の一件は、まさに千載一遇のチャンスです」(前出の経産省中枢幹部)
 福島第一原発で発生した事故を巡る損害賠償金は、軽く10兆円を上回る規模とされる。東電は、そうした巨額の資金を捻出するために、今後徹底的なリストラと資産売却が求められることになる。そうした状況を見据えた上で、改革派官僚たちが一気に発送電分離を進めるためにある秘策を練っているのだという。
「その秘策とは、東電の保有する『柏崎刈羽原発』の売却です。この原発は、連続的に使用できる出力である定格出力100万キロワット超の原子炉7基を有する世界最大の原発です。法制面も含めて実際に売却が可能かどうか、検証、検討しているところです」(経産省改革派官僚)
 その売却にあたって、入札という手法がとられたならば、状況によっては外国勢、たとえば仏・アレバ社なども参戦してくる可能性があるという。電力自由化を一気に進展させたいようだ。
 この秘策に対して新首相はどのような方針を示してくるのか。その行方には、要注目だ。



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また、財務省と経産省での争いが河野太郎議員のブログでも覗き見ることができる。


「東電は後から破綻処理させます」
(河野太郎公式ブログ2011年07月07日)

財務省主導の東電救済スキームは、巨額の報酬を得ている東電の経営陣には責任を取らせず、株主は保護し、金融機関の責任も追及しないのに、全国レベルで国民には値上げした電力料金を負担させるというとんでもない利権保護策だ。

当初、このプランに乗っていた経産省が、日和見をはじめた。

当初は、財務省プランでスタートするが、折を見て、東電を破綻処理させますという経産省プランを持って、経産官僚が議員会館を回り始めた。

財務省スキームに対する国民の抵抗が強いと見て、一人だけいい子になろうとしているのか(そんないい子でもないのだが)。

そんな回りくどい手法を使う必要性は全くない。堂々と最初から破綻処理させるべきだし、東電のやる気のある社員からも、ゾンビ企業の一員として、先が見えない中、可能性の閉ざされた企業で働くよりも破綻処理して一から出直す方がやりがいがあるという声も寄せられる。




電力会社にとっては「発送電分離」はなんとしても避けたい。

また財務省にとっては「原発国有化」などとんでもなく、今のところは「原賠法」では省の思惑通りに民主・自民・公明三党の修正案でいくことになり、優位に事を運んでいる。

あとは、経産省をここで弱めておくことが必要で、まず保安院を叩くために各電力会社から情報を出させてメディアに連日叩かせているのではないだろうか。

財務省には手足となって動いてくれる便利な朝日新聞や、手名づけている多くの記者がいるので、この手のことは朝飯前だ。

経産省もやられてばかりでは、今後の汚点になるとばかりに電力会社に矢を放った、という観点で見ると、下記の記事も見方が変わってくる。

家庭の電力、2割過剰推計 「15%節電」厳しすぎ?
(朝日新聞2011年8月1日3時0分) 
 真夏のピーク時、東京電力管内の家庭が使う電力の政府推計が、経済産業省資源エネルギー庁が調べた実測値よりも2割多いことがわかった。政府は節電メニューを示して家庭にも15%の節電を要請しているが、消費量を多めに見積もったため、家庭に必要以上の節電を求めたことになる。

 エネ庁が5月に公表した推計によると、真夏の午後2時の家庭での使用電力は、在宅で1200ワット、留守宅と合わせた平均で843ワット。東電がエネ庁に提出した昨夏ピークのデータを元に推計した。全使用量は6千万キロワットで、東電はこのうち家庭を1800万キロワットと見積もった。

 この値は実測データよりかなり高い。エネ庁が、電気料金と使用量との関係を調べる目的で、推計とは別に実施した調査によると、昨夏ピークに在宅世帯で1千ワットで、今回公表の数値より200ワット少なかった。シンクタンク「住環境計画研究所」も、エネ庁の委託で2004~06年度に電力需要を調べた。夏のピーク時に世帯平均670ワット、管内全体では1200万キロワットというデータが得られたが、エネ庁はこの数値を今回の推計に使わなかった。

 エネ庁が家庭向けに示した「節電対策メニュー」に従うと、1200ワットの15%にあたる180ワットの節電はエアコン利用を減らさないと達成できない。だが、1千ワットの15%にあたる150ワットなら照明などエアコン以外の工夫で間に合う。

 東電企画部によると、電力使用量の詳細は大口契約の一部しかデータがなく、エネ庁に出した数字は様々な仮定をおいて推計した。「提供を求められてから、数時間ほどで作ったデータ。家庭の使用分は実際より大きめの可能性がある」(戸田直樹・経営調査担当部長)と説明する。



こういうものもある。よくTBSは放映したと関心する。金平記者は一皮むけた。

動画:東電関連会社元社員の告発:世論工作の実態
(すぐに削除される可能性あり)

この時をもってしなければ、出来ないことは山ほどある。

今まで散々独占的な優位な立場で国民を騙し続け、いくらでも値を上げられる電気料で庶民から貪り取り、自分達はいい思いをし続けてきた電力会社は、この際、解体してもらおうではないか。

発送電分離とはいわず、競争を導入して健全化させるためにも、一度法的処理をしていただき、原発は分離して国の管理としてゼロにしていく。

まさに、千載一遇のチャンスである。

そのためにも、官僚に政治主導の下で仕事をさせるためにも、強力なリーダーシップをもった政治家が必要となる。

あとは言わずもがなである。




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