日々坦々

日々の出来事をボヤキつつ、日本が直面している諸問題の根源を追求する




広島・長崎とチェルノブイリ・フクシマの違いと低線量被ばく

Category: 原発・環境問題   Tags: 肥田舜太郎  低線量被ばく    
先日酒の席だが、仲間の一人が「広島・長崎で今だって元気に生きてるんだから、福島だって大したことは無い」というようなことを言った。

これを言い換えれば、「広島・長崎には人が住んでいるのになぜチェルノブイリには住めないのか」というもの。

その答えとしてはわかり易いのが、放射線の質と量の違いで、一説にはチェルノブイリで漏れた放射能は広島に投下された原爆500発分だ、という表現もあり、放射線量が全く違うということ。また、原発と原爆の違いでもあり、チェルノブイリは、その地に固定された原発があり、そこから放射線を放出し続けているということだ。

武田邦彦教授はその辺のところを次のように書いている。

広島・長崎やチェルノブイリとの比較ですが、広島・長崎の時代は戦争でしたので、人の命に対する考え方は今と随分違っていました。
現在のデータでは、原爆が投下された後に広島・長崎に立ち入って放射線で障害を受けた人が10万人程度おられるというデータもあります。
また、戦争の後、広島・長崎に入ってデータを採ったのはアメリカでした。それもあって、なかなか真実が求められないという事情もあります。
チェルノブイリでは、何しろ言論統制をしていたソ連時代のことで、はっきりとしたデータはありません。
これについては、二つの見解があり、一つは予想外に被爆の影響が少なかったという整理と、時間がたつにつれて被爆の影響が出てきたというデータがあります。
いずれにしても、学問の前に思想的な差があって、現在のところどちらが学問的に正しいかわからないというべきでしょう。
低線量率の危険性



今回の原発事故がなければ、ほとんどの日本人は広島・長崎で原爆の怖さを学びつつも、放射能汚染に関しては思考停止あるいは洗脳しつづけられ、問題意識がすっ飛んでしまっていたように思う。

下記の肥田舜太郎氏の動画を見ると、最初はアメリカによって「放射線が体に入っても害はない」ということを日本に浸透させ、それを受け継ぐように御用学者などによって、唯一の被爆国に住む日本人をしても、その多くは、「原発安全神話」と同時に「放射能も大したことは無い神話」に洗脳されてきたことがよくわかる。


【拡散希望】被曝医師・肥田舜太郎さんが語る『真実の原子力』







*****にほんブログ村 政治ブログへ***人気ブログランキングへ********


低線量被ばくに関する参照記事

低線量被ばくの人体への影響について:近藤誠・慶応大
(社)サイエンス・メディア・センター

 テレビや新聞で報道されている被ばくに関する専門家のコメントに100ミリシーベルトを基準として「これ以下の被ばくは問題ない」とするものが多々見受けられますが、この表現には問題があるので、指摘します。

「広島、長崎のデータなどから100ミリシーベルト以下では人体への悪影響がないことは分かっています」という記事がありました。

 確かに100ミリシーベルト以下の被ばくでは火傷のような急性症状は出ません。急性症状について言っているなら妥当な表現です。

 しかし、広島、長崎で被爆した人の追跡調査では50ミリシーベルト以下の低線量被ばくでも発がんによる死亡増加を示唆する研究結果があります。[文献1]

 放射線はわずかな線量でも、確率的に健康に影響を与える可能性があります。

 低線量被ばくについては、日本を含む世界15カ国で40万人の原子力施設作業員の調査をしたレポートがありますが、これによると、被ばく量が50ミリシーベルト以下でも発がん率は上昇しています。[文献2]

 また被ばく量が1シーベルト上がるごとに、がんによる相対過剰死亡数が率にして0.97(97 %)増える計算です。相対過剰死亡率の計算は若干難しいので、結果だけ示しますと、死亡統計により国民死亡の30 %ががんによる日本では、10ミリシーベルトを被ばくすれば、がんの死亡率は30.3 %、100ミリシーベルトの被ばくでは33 %になります。

 100ミリシーベルト以下は安全だとする説は、ここ数年でほぼ間違いだとされるようになっています。

 人間は放射線被ばくだけで発がんするわけではありません。

 私は、「発がんバケツ」という考え方をします。それぞれの人が容量に個人差のある発がんバケツを持っています。放射線だけでなく、タバコや農薬など、いろんな発がんの原因があり、それがバケツにだんだんとたまっていき、いっぱいになってあふれると発がんすると考えます。

 ある人のバケツが今どのくらい発がんの原因で満たされていたかで、今回被ばくした量が同じでも、発がんする、しないに違いがでます。ですから、放射線量による発がんの基準値を決めるのは難しいのです。

 たばこを吸う本数による発がんリスクも、吸う本数や年齢、吸ってきた年月により変わり、計算が難しい。ですから、放射線被ばくのリスクと喫煙による発がんのリスクを比較してより安全だということに疑問を感じます。

 同じ記事中に

「100ミリシーベルトを被ばくしても、がんの危険性は0.5 %高くなるだけです。そもそも、日本は世界一のがん大国です。2人に1人が、がんになります。つまり、もともとある50 %の危険性が、100ミリシーベルトの被ばくによって、50.5 %になるということです。たばこを吸う方が、よほど危険と言えます」とあります。

 0.5 %という数字は、国際放射線防護委員会(ICRP)の2007年の勧告中にある、1シーベルトあたりの危険率(5 %)に由来していると思います。つまり1シーベルトで5 %ならば、その10分の1の100ミリシーベルトならば、危険率は0.5%になるというわけです。しかし、この数字は発がんリスク(がんになるリスク)ではなく、がんで死ぬリスクです。ここでは、2人に1人ががんになるというのは発がんの確率ですから、ここに、危険率(がんで死ぬリスク)の0.5 %をプラスしているのは、発がんリスクとがん死亡のリスクを混同していると考えられます。

 リスクを混同している上に、喫煙量も明示せずにたばこの方が危険と言っている。

 メディアの方は、こういう乱暴な議論に気をつけ、科学的な根拠の誤用に気をつけていただきたいと思います。

近藤誠(こんどう・まこと)慶応義塾大学医学部放射線科講師
1948年生まれ。東京都出身。慶應義塾大学医学部卒。患者の権利法を作る会、医療事故調査会の世話人をつとめる。



低線量放射線による障害



最後までお読みいただきありがとうございます

参考になったという方はクリっとお願いします
人気ブログランキングへ

共感したという方は、再度クリッとお願いします
にほんブログ村 政治ブログへ

全くその通りと思えた方は拍手をお願いします



「広告」



Comments

Leave a Comment

ama
日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか
日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか
日米地位協定
日米地位協定
検証 米秘密指定報告書「ケーススタディ沖縄返還」
検証 米秘密指定報告書「ケーススタディ沖縄返還」
「日米合同委員会」の研究――謎の権力構造の正体に迫る
「日米合同委員会」の研究――謎の権力構造の正体に迫る (「戦後再発見」双書5)
GHQの日本洗脳 70年続いた「支配システム」の呪縛から日本を解放せよ!
GHQの日本洗脳 70年続いた「支配システム」の呪縛から日本を解放せよ!
誰も語らなかった“日米核密約"の正体 安倍晋三・岸信介をつなぐ日本外交の底流
誰も語らなかった“日米核密約
日本洗脳計画 戦後70年開封GHQ
日本洗脳計画 戦後70年開封GHQ (DIA Collection)
検証・法治国家崩壊 (「戦後再発見」双書3)
検証・法治国家崩壊 (「戦後再発見」双書3)
公文書問題 日本の「闇」の核心
公文書問題 日本の「闇」の核心 (集英社新書)
スノーデン、監視社会の恐怖を語る 独占インタビュー全記録
スノーデン、監視社会の恐怖を語る 独占インタビュー全記録
スノーデン 日本への警告
スノーデン 日本への警告 (集英社新書)
スノーデン 監視大国 日本を語る
スノーデン 監視大国 日本を語る (集英社新書)
知ってはいけない2 日本の主権はこうして失われた
知ってはいけない2 日本の主権はこうして失われた (講談社現代新書)
機密費外交 なぜ日中戦争は避けられなかったのか
機密費外交 なぜ日中戦争は避けられなかったのか (講談社現代新書)
安倍官邸vs.NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由
安倍官邸vs.NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由
ストライキしたら逮捕されまくったけどそれってどうなの?(労働組合なのに…)
ストライキしたら逮捕されまくったけどそれってどうなの?(労働組合なのに…)
歪む社会 歴史修正主義の台頭と虚妄の愛国に抗う
歪む社会 歴史修正主義の台頭と虚妄の愛国に抗う
「アベ友」トンデモ列伝
「アベ友」トンデモ列伝
安倍「4項目」改憲の建前と本音
安倍「4項目」改憲の建前と本音
フォントサイズ変更
文字を大きくする 文字を規定のサイズに戻す 文字を小さくする
ブログ内検索
<< 全タイトルを表示 >>
Page Selector
亡国の移民政策~外国人労働者受入れ拡大で日本が消える~
亡国の移民政策~外国人労働者受入れ拡大で日本が消える~
知りたくないではすまされない
ニュースの裏側を見抜くためにこれだけは学んでおきたいこと
知りたくないではすまされない ニュースの裏側を見抜くためにこれだけは学んでおきたいこと
私が総理大臣ならこうする 日本と世界の新世紀ビジョン
私が総理大臣ならこうする 日本と世界の新世紀ビジョン
解剖 加計学園問題――〈政〉の変質を問う
解剖 加計学園問題――〈政〉の変質を問う
安倍政治 100のファクトチェック
安倍政治 100のファクトチェック (集英社新書)
改訂版 全共闘以後
改訂版 全共闘以後
情報公開讃歌 (知る権利ネットワーク関西30年史)
情報公開讃歌 (知る権利ネットワーク関西30年史)
ヤクザと東京五輪2020: 巨大利権と暴力の抗争
ヤクザと東京五輪2020: 巨大利権と暴力の抗争
地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団
地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団
対米自立
対米自立
rakuad2
自衛隊の闇組織 秘密情報部隊「別班」の正体
自衛隊の闇組織 秘密情報部隊「別班」の正体 (講談社現代新書)
rakuad03
Black Box
Black Box
実名告発 創価学会
「平和」を掲げてきた創価学会はなぜ変質したのか――。
実名告発 創価学会
『田中龍作ジャーナル』支援
tanaka.jpg
ひどい捜査 検察が会社を踏み潰した
ひどい捜査 検察が会社を踏み潰した (講談社+α文庫)
Search
はじめて読む日米安保条約
はじめて読む日米安保条約
機密解禁文書にみる日米同盟
衝撃の未来 世界の政治・経済はこれからこう動く
機密解禁文書にみる日米同盟
CD『大人は手遅れかも知れないが子供たちに伝えなければならないことがある』
yamazaki.jpg
注目サイト
全記事表示リンク
QRコード
QR
 
スポンサードリンク3
 
 
注目ブログ
 
 
[スポンサードリンク]
 
 
プロパガンダに対抗するために支援しよう!
sakurai_201602151133418d4.jpg
 
 
オンライン署名
 
 
IWJサポート
 
 
raku3-2
 
 
raku3-2-03
 
 
巨大宗教と闘う髙倉良一教授を支援しよう!
sirobara03.jpg
 
 
azv3-2
 
 
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

 
 
Travel
 
 
DMM3-1
DMM.com DVD通販、レンタルなどの総合サイト
 

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...