検査でわかった作業員の被曝、政権批判をかわすため住民の内部被曝を隠し通すメルト菅

原発作業員二人が250ミリシーベルトを超える被曝をしているかもしれないと東電が発表した。

また東京新聞が共同配信の記事を次のように報じている。

東電がヨウ素剤服用を確認せず 被ばくの2人に
(東京新聞2011年5月30日 21時27分)

≪ 福島第1原発で作業した東京電力の男性社員2人が作業被ばく限度の250ミリシーベルトを超えた恐れがある問題で、放射性ヨウ素が甲状腺にたまるのを防ぐヨウ素剤を2人が継続して服用しているかどうかを、東電が確認していなかったことが30日分かった。2人はそれぞれ3月13日に2錠を一度に服用しただけだった。
 東電の松本純一原子力・立地本部長代理は「2日目(の14日)以降は1錠ずつ飲むよう指導したが、なぜ飲まなかったかは調査中」と説明。被ばくが250ミリシーベルトを超えた場合、労働安全衛生法違反にあたる可能性もあり、東電のずさんな被ばく管理がまた明らかになった形だ。
 2人は放射線医学総合研究所(千葉市)で血液検査や線量測定を終えて30日午後に帰宅。放医研の明石真言理事は「異常はないが、推定線量を出すため今後数回の測定が必要」と話した。また「適切な時期にヨウ素剤を2錠飲んでいれば(ヨウ素の量を)かなり減らすことができた。飲んだ時期が不適切だったのでは」と指摘した。被ばく線量を確定するため、来週にも再診察する。
 ヨウ素剤の継続服用について、原子力安全委員会は30日、甲状腺機能が低下することがあるので避けるべきだが、やむを得ない場合は最大14日間にとどめるよう東電に助言していたことを明らかにした。
 東電によると、ヨウ素剤は3月13日に2錠、翌日以降も1錠ずつ飲むように2人に指導したが、実際には13日しか服用していなかった。
 放医研によると、2人に甲状腺被ばく特有の症状はなく、意識ははっきりしている。≫

これに先立ち、先日エントリーした≪内部被曝4956人、1万9000ベクレルの昆布と放射能汚染が拡大!≫で、取り上げた原発作業員の被爆だが、アエラも取り上げていて次のように書いている。

≪石川県の志賀原発で働いている作業員が、3月13日に福島県川内村の自宅に数時間滞在後、郡山市に一泊して志賀原発にもどり23日に検査を受けたら5000cpm検出されたという。国会で質問し保安院長が答えているが、「県内に一泊しただけでこれだけの内部被曝。そこで暮らす住民はどうなのか。早急に調べるように求めているが、政府は動かない」≫

今日も統合本部の記者会見で質問しているが、住民にホールボディカウンターで検査する予定はないようだ。

政府は20キロ、30キロで区切り、SPEEDIによって出た予想図やIAEAに指摘されていた30キロ圏外の飯館村の高汚染を無視して、安全デマを毎日流し続けて、多くの住民を被曝させた。

今、検査すれば、政府の失政を追及しかねないから検査しないというスタンスで、メルトダウンもわかっていながら発表しなかったのにも通ずる。

いよいよ自民・公明両党は、6月2日に内閣不信任案を出そうとしているが、菅執行部は最後の反撃に打って出る可能性がある。

それは、今まで内緒にしていたことを表に出すなどのセンセーショナリズムをもって、国民の関心事をはぐらかすこと。
特にそれが原発関連であれば有効だろう。

あたかも震災前と後とで、ガラリと変わったように。

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5月28日東京新聞『こちら特報部』が原発作業員に関して書いているので、最後に紹介させていただく。



福島原発の作業員被ばくを放置するな

 収束のめどが依然、立たない東電福島第一原発の事故。1号機の燃料は格納容器から漏れ出ているとみられ、汚染水は増すばかり。4号機の使用済み燃料プールも危うい状態だ。人手不足も予測される。被ばくを強いられる下請け労働者らの安全管理はなおざりにされたままだが、夏場に向け、作業環境は悪化する。人手がなくては何もできない。安全管理の構築は急務だ。 (鈴木伸幸、篠ケ瀬祐司、田原牧)

 ネットで検索すると、就業場所を「福島県双葉町」「同県大熊町」とする求人情報があった。両町には福島第一原発がある。「原発」と明記されていないが、関連があることは間違いない。
 職種は「遠隔操作ロボットオペレーター」「電気工事」「一般作業員」など。賃金は職種によるが、一般作業員で月額十三万~二十四万円。

 事故収束の長期化が予想され、作業員の確保が懸念されているが、最大の障壁は被ばく問題だ。平時に原発労働者が許容される被ばく量の上限は年間五〇ミリシーベルト以内でかつ五年間で一〇〇ミリシーベルト以内。それが、事故発生後の緊急措置で年間二五〇ミリシーベルトにまで緩和された。

 この数値について、原子力資料情報室(東京)の渡辺美紀子氏は「とんでもない高い数値。とても容認できない」と断言した。根拠は過去に労災認定された原発労働者の被ばく量だ。
 同情報室によると、骨髄性白血病などを患った十人が認定された。かつて福島第一原発などで働き、多発性骨髄腫で労災認定を受けた故長尾光明さんは四年余で七〇ミリシーベルトを被ばく。四〇ミリシーベルトで認定を受けた人もいる。
 被ばくの健康被害については「感受性で個人差が大きい」とされるが、現在の基準がいかに緩く、危険かは明確だ。

 被害者の大半は下請け労働者だ。原子力安全・保安院の二〇〇九年度の資料によると、国内の原発作業員八万五千人のうち、下請け労働者は七万五千人を占めている。
 原発労働者を約四十年取材している写真家の樋口健二氏は「定期点検では原子炉に人が入るが、そういう危険な労働は全て下請け。孫請け、ひ孫請けも当たり前で、原発は彼らの犠牲の上に成り立っている」と語る。

 昭和女子大の木下武男特任教授(労働社会学)によると、東電では一九六〇年代に請負化が進んだ。かつては社員が電柱で作業したが「感電死などの労災が問題とされたため」という。原発についても労働組合が「被ばくが多い場所は請負にしてほしい」と要求、労使一体となって、危険な作業を請負化させた。
 しかも、建設業にあるような労災保険の元請け責任がなく、三次、四次下請けとなると、事故責任もあやふやになりがちな労働環境にある。

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 樋口氏は「原発労働者たちを非人間的に扱う差別構造がある。四十年以上も放置されてきた。こうした差別がある限り、原発労働者は集まりにくいし、厳重な被ばく量の管理がなければ、健康被害も怖い。被ばくと人手不足の双方の意味で、事故の悲劇はこれから始まる」と語気を強めた。
 被ばくを前提にした労働は非人間的だ。だが、事故は収束させねばならない。結論は「安全」に極力配慮することだ。
 厚生労働相も務めた舛添要一参院議員は「(当初)福島の作業員は寝る場所も食事も不十分。兵たんを考えない旧日本軍のようだ」と話した。

 大量被ばくすると血液のもとになる骨髄の造血幹細胞が破壊され、死に至ることもある。
 舛添氏は先月、参院予算委で「作業員の命を救うため、自分の造血幹細胞を事前採取し凍結しておく必要がある」と指摘したが、菅首相は「そうしたこと(大量被ばく)にならないようにすべきだ」とはねつけた。
 舛添氏は「人命軽視に尽きる。首相も自らが行くとなれば、細胞を採取するのだろう。決して作業員を“特攻隊”にしてはいけない」と憤る。

 福島第一原発の集中廃棄物処理施設では今月、六十代の男性が心筋梗塞で亡くなった。舛添氏は「急患に対応できる準備が不十分だった」として、救急医療体制整備も急務だと強調する。
 医療現場からも作業員ごとの健康状態の把握を強調する声があがる。
 「現場からの医療改革推進協議会」の上昌広・東京大学医科学研究所特任教授は「親ががんを患った作業員はとりわけ不安を募らせる。それにこたえる検査やカウンセリングが必要だ。心筋梗塞で亡くなった作業員も事前に話を聞いておけば、予防の指示が出せたかもしれない」と、作業員ごとのカルテづくりやケアが急務だと訴える。
 厚労省は、作業員の被ばく線量をデータベース化する対策推進室を設けた。しかし、上氏は「専門家によるカルテとケアの積み上げなしに、背番号をつけるだけでは意味がない」と指摘する。
 前出の木下氏は厚労省が現場へ労働基準監督官を派遣したり、窓口を設けるべきだと訴えた。

◆夏場へ人不足懸念

 福島第一、第二原発の作業を担ってきたある下請け業者は「こちら特報部」の取材に「夏場に向け、作業員不足が生じかねない」と懸念した。
 この業者は「あんなに暑い現場はない。目を覆うゴーグルも内側から曇り、作業にならない。原発をシートで覆えば、もっと温度が上がる。耐えられない」と話した。
 最近、地元業者の中には東電の仕事を断り始める業者もいるという。
 「機材は業者の自前だが、汚染される。そうなると、ほかの現場では使えなくなる。だが、東電からの補償は聞かない。とても割に合わない」

 現場では現在、線量計を持たされるが「実際は何分ぐらい我慢していいのかという目安だけ聞いて、切ってしまう。すぐピーピー鳴って仕事にならない。例えば、ボルトをあと一つか二つ締めて終わりというとき、それを残して戻ってくる職人はいない」と語る。
 防護服も「空気を通さないだけで外部被ばくには無力」で、作業後に被ばく線量を記入する放射線管理手帳の数値も「正確に記入すれば、すぐ限界値に達する。だから、まともには記入されていない」と漏らした。

 「かつては六十歳前後の人など東電側は働かせなかったが、いまは逆にそのくらいの年齢層を集めていると聞く。後で労災でもめることを避けるためではないか」
 こうした実態は作業員の間では常識だが「皆、こうした状態を訴えたいが、仲間に迷惑がかかりかねないと思うと口に出しにくい。いま現場にいるのはよほどカネに困っているか、使命感の強い人。作業員不足は時間の問題だ」と言い切った。

<デスクメモ> オイ、オマエ-。取材した下請け業者は「東電さんに名前で呼ばれたことはない」と話した。新宿や上野の野宿者には事故後、日当一万二千円で“特攻隊”の声掛けがあったという。単純に年間で換算すると、東電トップの報酬の約二十分の一。業者は「私たちは人扱いされないから」と寂しげに笑った。(牧)




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